忙しい毎日の中で、外食は欠かせない生活を彩るツールです。しかし、「外食が続くと太る」「栄養バランスが偏る」といったネガティブなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。外食が多いライフスタイルでもメニュー選びや食べ方に気を付けることで、健康を支えるパートナーとして賢く活用することができます。
この記事では管理栄養士の視点で、外食を楽しみながら健康を維持するためのコツを解説します。
なぜ外食は「不健康」と思われているの?
一般的に、外食メニューはおいしさや満足感を高めるために、味付けが濃いものや油を多く使用した料理が多い傾向があります。そのため、「外食は不健康」というイメージを持たれることも少なくありません。
しかし、外食そのものが不健康と決まるわけではなく、選ぶメニューや食べ方、日頃の食生活との組み合わせなど、さまざまな要素が関係します。
大切なのは、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを長期的に整えることです。外食も上手に取り入れながら、自分に合った食生活を続けることが健康づくりにつながります。
外食で意識したい3つのメニュー選びのポイント

外食を「健康の味方」に変える第一歩は、メニュー選びと食べ方です。ここでは外食を健康的に楽しむためのメニュー選びと食べ方について3つご紹介します。
1.「主食・主菜・副菜」を揃える
理想は、ごはん、肉や魚、野菜類がそろった「定食スタイル」です。主食、主菜、副菜を組み合わせることで、栄養バランスを整えやすくなります。外食では、家庭ではそろえるのが難しいさまざまな食材や料理を一度に取り入れやすいこともメリットの一つです。
2.「あと一品」の副菜を追加
単品メニューを注文する際は、サイドメニューのサラダやお浸し、冷奴などを一品追加するのがおすすめです。主食中心になりがちな食事に野菜や大豆製品を組み合わせることで、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを補いやすくなります[1]。
3.食塩をとり過ぎないための工夫
厚生労働省の「食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病の発症、重症化予防の観点から、食塩を過剰に摂取しないことの重要性が示されています。
外食では、ソースやしょうゆは直接かけずに小皿に取り分けて「つける」ようにしたり、麺類の汁を飲み切らないようにすることで、食塩の摂取量を抑えることができます[2]。
外食が続くときに意識したいこと
外食で一時的に摂取カロリーが多くなったとしても、前後の食事や身体活動で調整することができます。
高カロリーな外食を楽しんだ後は、次の食事で野菜を多く取り入れた献立にしたり、「揚げる」よりも「蒸す・ゆでる」など脂質を抑えやすい調理法を選ぶことで、無理なくカロリー摂取量を調整できます[1]。
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外食の日は身体を動かすチャンス!

外食は、外出を伴うため、身体活動を増やす絶好のチャンスです。外食をアクティブなイベントに変えましょう。ここでは、活動量を増やす3つの方法を解説します。
1.「座りっぱなし」をリセット
最新の研究では、長時間の座りすぎ(座位行動)が命に関わる疾患の発症リスクを高めることが報告されています。外食でゆったり過ごした後は、30分に1回は立ち上がる、帰りはエレベーターではなく階段を使うなど、こまめに身体を動かしましょう[3]。
2.歩く習慣をつける
成人では、「歩行またはそれと同等の身体活動を1日60分以上(約8,000歩)」が推奨されています。外食を楽しむ日は、レストランまで一駅分歩く、食後に少し遠回りをして帰るなど、無理なく歩く時間を増やしてみましょう。日々の小さな積み重ねが、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを整え、健康維持につながります[3]。
3.筋力トレーニングをする
ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、スクワットなどの筋力トレーニングを週2〜3日行うこともおすすめです。室内でできる筋力トレーニングは、身体を動かす習慣づくりにも役立ちます[3]。
知識があれば外食は「健康を支える味方」になる
外食が多くても、健康的な食生活は十分に実践できます。大切なのは、外食を避けることではなく、メニューの選び方や外食前後の食事、身体活動などを含めて、日々の生活習慣全体でバランスを整えることです。
健康づくりは、小さな工夫を無理なく続けることが基本です。まずは今日の外食で「野菜を一品追加する」「帰りに10分長く歩く」といった、できることから始めてみましょう。日々の食生活を考えるきっかけとして、無理のない範囲で取り入れてみてはいかがでしょうか。
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【参考文献】(すべて2026年7月2日参照)
[1]文部科学省, 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

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